ゲームやアニメについてのあれそれ

ゲームなど自分の進捗や記録など綴る。

亡くなった友人と私の話

お久しぶりです。

今日はグラブルの話ではなく個人的な話。

※タイトル通り暗い話です

 

 

 

友人が亡くなって一週間経ったので、ブログで書くような内容じゃないかもしれませんが自分の気持ちを整理するのに少しだけ彼女と私の話を書くことにしました。

 

 

友人は私より少しだけ歳が上で、同じ部署に配属になってから食事に行ったり、帰りに寄り道をしたり、洋服を見たり、仕事中に彼女がコーヒーを飲みたくなると襟首を掴まれコンビニまでのお供をよく強制された。(私がこん詰めて席から全く動かないから彼女なりの息抜きの誘いだったと思う)

彼女が休みだと旅行の写真や出かけた先で見つけた猫の写真が仕事中にガンガン送られてきて、私が休みだと仕事の愚痴や仕事中に書いた落書きが送られてくる。

部署が分かれてからも私を帰りがけに見つけると「みーちゃんみーちゃんご飯行こう〜」と声を掛けてくるので、疲れていなければよく一緒にご飯を食べに行った(食事に行くと長話になる)

会えば話が弾むしLINEでは意味のない会話やスタンプの応酬をよくして、殺伐とした会社内では唯一本音で話せる人物でした。

 

 

2月某日。残業後のバスの中、一番前の一人がけの席に残業をした彼女が珍しくいて、目がばっちり合ってしまったのでその流れで食事に行くことになった。ぶらぶらと歩きながら仕事の話や彼女の彼氏の話、4月になったら沖縄に行く話などをしつつ、彼女が食べたいといっていた焼肉屋を探していたが、この日はちょうど良い焼肉屋が見つからなかったため美味しい魚屋さんでそれぞれ魚の定食を頼んだ。

注文したあと、彼女はずっとsnowと格闘して、私と自分を綺麗に写真に映そうと躍起になって何度も何度も写真を撮っていた。正直、写真を撮られるのは好きではなかったけど以前にも同じことがあったので私は彼女が満足いくまで好きなようにさせていた。

数分後、満足したのか彼女は鞄のポケットに携帯を収めると「送っといたから!」と満面の笑みを浮かべた。私の携帯が小さく震えて、snowで微妙に弄られた私と彼女が送られてきた。「彼氏じゃないっての」と私は確か返した。

最後に一緒に撮った写真になった。

 

肉が食べたかったと最後までブツブツ文句を言っていたので、次は焼肉付き合うよと約束をしてその日は別れた。

数日後、私は古戦場を走りながらまたバスで彼女にばったり会った。

彼女はニヤニヤ笑ってこちらを見ていたけれど今日は用事があるから無理と伝えると少しむくれた。『今日は私も用事があるから次ね!次は絶対焼肉行くから、店探しといてね!』帰りは正反対なので、いつもりんかい線大井町駅の改札が別れ道。人が行き交う中で手を振って別れた。彼女は笑ってた。

 

 

 

3月5日

あれから、ちょこちょこ仕事でLINEのやり取りと小話をすることはあったもののお互い仕事が忙しく帰り道がかぶることも、社内で顔を合わせることもなかった。

朝、職場についてメールの整理を始めた時に一通のメールが届いた。

それは訃報通知だった。

また、どなたかの親が亡くなったのかなと開いたメールの文面に彼女の名前を見つけた。

あぁ、彼女の親かと、文面をみると逝去者の欄にあるのは彼女の名前だった。

デスクの周りがざわざわした。

亡くなったのは彼女本人だった。

隣の同僚に声をかけられたけど声は出なかった。涙も出ないし声も出ない。何度も文面を繰り返し繰り返しただ読んだ。

 

携帯を手にとってLINEを開いた。最後のやり取りに『また連絡するね』とお互いのスタンプがあった。既読も付いている。

またとはいつだ。

焼肉行くって言ってたじゃないか。手頃な値段の店探したんだけど。

沖縄は?おみやげにちんすこうの紫芋味買ってきてくれるんでしょ。

石鹸作ったらまたくれるって...

言いたいことは沢山あったけど指が震えて何も打てなかった。

 

繰り返し読んだ文面の中に書かれた逝去日は6日も前の日付だった。

 

 

帰り、バスのいつもの席に彼女はいなかった。歩いた道も食事した店も駅の改札も何もかもあるのに彼女だけはどこにもいなかった。

仕事帰りに思い出がありすぎて帰り道にずっと泣いた。泣きすぎて頭が痛くなって悲しいのに多分怒ってもいた。

私の中にドカドカと容赦なく踏み入ってきたのに、自分がいる間は会社辞めないでと言っていたのに、約束だけ置いて彼女は一人でいなくなってしまった。

 

 

 

あれから一週間。

職場は何もなかったように機能している。

転職を考えている人は躊躇しなくていいな、とかどうでもいいことをぼんやり思った。

一人欠けてもどうにかなるんだ。

 

家族葬だったので実感が湧かないまま過ごしたが、5日に絞り出すように打ったLINEには既読は未だにつかないままだ。時間は完全に止まっていた。

友人を亡くした人はLINEはどうしているんだろう。非表示?削除?尋ねてみたい。

誰かと会話をしようとするたび、チラついて胸が痛くなる。

 

生きているとたくさんの分岐が目の前に現れては消えていく。

あの時無理にでも焼肉屋を探して食べていたらその先の未来は何か変わっていたのだろうか。

あの日に、彼女と帰る選択をすれば何か変わっていたのだろうか。

せんなきことだとわかっていても考えずにはいられない。

 

 

今日、彼女が私を自分の部署に引き抜こうとしていたことを知った。

そうなっていたらまた毎日楽しかったかもしれないね。

私は寂しいよ。